2024年8月10日に放送の人生の楽園で、福島県会津坂下町を舞台に、
伝統野菜「会津余蒔きゅうり」を栽培する豊川智美さんと夫の庸平さんをレポート!
この放送では、会津の伝統野菜を未来へと繋げるために奮闘する豊川夫妻の取り組みが描かれています。
「会津余蒔きゅうり」福島県会津坂下町
会津余蒔きゅうりは、皮が柔らかく甘味が強いことで知られる在来種ですが、育てやすい新種のキュウリが普及したために一度は姿を消しました。
しかし、福島県の研究機関の協力で復活し、現在はリオリコ農園で栽培されています。
リオリコ農園さんの「余蒔ききゅうり」が入荷いたしました!
今年お初です!【リオリコ農園】
〇余蒔きゅうり 250円 pic.twitter.com/xNuqIPncfN— 会津バスターミナル カフェ&ショップ (@aizubusterminal) August 7, 2024
豊川智美さんは、東京でのエンターテイメント業界でのキャリアを経て、家族との時間や健康を見つめ直し、会津坂下町にUターンして農業を始めました。
彼女と夫の庸平さんは、会津の伝統野菜13種類を育てており、その中でも「会津余蒔きゅうり」に特に力を入れています。
番組内では、このキュウリを使った趣向を凝らした料理や、友人たちとの楽しい宴の様子も紹介され、
地域に根差した生活とコミュニティの温かさが強調されています。
また、夫婦でのユニークな農業の取り組みや、地域との交流も見どころとなっています
会津余蒔きゅうりとは
福島県会津地方の伝統的なキュウリの一種です。
このキュウリの特徴や歴史について紹介します。
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特徴
皮が柔らかい: 会津余蒔きゅうりの最大の特徴は、その皮の柔らかさです。
一般的なキュウリに比べて食感が優しく、皮ごと食べても違和感がありません。
甘味が強い: 味は甘味が強く、一般的なキュウリよりも豊かな風味があります。
そのため、生で食べるのはもちろん、さまざまな料理にも適しています。
歴史
在来種としての歴史: 会津余蒔きゅうりは、かつて会津地方で盛んに栽培されていた在来種のキュウリです。
しかし、育てやすく収量の多い新種のキュウリが普及したため、昭和20年代には一度栽培が途絶えてしまいました。
復活への取り組み: このキュウリの種が保存されていた研究機関の協力を得て、福島県が「会津余蒔きゅうり」を伝統野菜として復活させました。
現在は、リオリコ農園などで栽培されており、地域の食文化を守り伝えるための重要な作物となっています。
その伝統を継承しているのが、今回の放送に登場された豊川夫妻です。
栽培と利用方法
栽培の特徴: 会津余蒔きゅうりは、会津地方の風土に適応した作物で、収穫期は7月中旬から9月上旬です。
栽培には昔ながらの技術が用いられ、環境に優しい農法が重視されています。
料理への応用: このキュウリは、サラダや漬物、冷製スープなど多岐にわたる料理に利用されます。
その甘味と柔らかさを活かしたレシピが豊富で、地元の食卓に欠かせない存在です。
文化的な意義
会津余蒔きゅうりは、単なる食材以上に、地域の伝統や文化を象徴する存在としても大切にされています。
これを栽培・保存することで、会津地方の農業文化や食文化が次世代に引き継がれています。
このように、会津余蒔きゅうりは、味や食感の良さだけでなく、地域の文化や歴史を体現する特別な作物です。
近年の取り組みによって、その価値が再評価され、地域に根ざした活動が行われています
余蒔きゅうりは通販で買える?
会津余蒔きゅうりは通販で購入可能です。
リオリコ農園が運営する通販サイトやポケマルなどのプラットフォームで購入できることが確認されています。
これらのサイトでは、会津余蒔きゅうりを含む様々な会津の伝統野菜が販売されています。
季節によっては、在庫が限られている場合もあるため、購入を希望する場合は、早めにチェックすることをお勧めします。
リオリコ農園の公式ウェブサイトやSNS(Instagram、Facebook)でも最新の販売情報が提供されているので、そちらからチェックしてみましょう!
>会津の伝統野菜と薬草 リオリコ農園 リオリコ堂:公式インスタグラム
余蒔きゅうりの代表レシピ
会津余蒔きゅうりを使ったレシピはいくつかありますが、以下に、特徴的なレシピをいくつかご紹介します。
1. 余蒔きゅうりの浅漬け
- 材料: 余蒔きゅうり、塩、昆布、唐辛子
- 作り方:
- 余蒔きゅうりを洗い、適当なサイズに切ります。
- 塩を振りかけ、軽く揉んでから10分ほど置きます。
- 水気を切ったきゅうりを、昆布と唐辛子と一緒にジップロックに入れ、一晩漬けます。
- 翌日に取り出して、そのままかぶりつくと、シャキシャキとした食感と甘みが楽しめます。
2. 余蒔きゅうりの冷製スープ
- 材料: 余蒔きゅうり、ヨーグルト、にんにく、オリーブオイル、塩、胡椒
- 作り方:
- 余蒔きゅうりを皮ごとすりおろします。
- ヨーグルト、すりおろしたにんにく、オリーブオイルを加えてよく混ぜます。
- 塩と胡椒で味を調え、冷蔵庫で冷やします。
- 冷たいまま、お好みでミントやディルを添えて召し上がれます。
3. 余蒔きゅうりとトマトのサラダ
- 材料: 余蒔きゅうり、トマト、赤玉ねぎ、オリーブオイル、レモン汁、塩、胡椒、バジル
- 作り方:
- 余蒔きゅうりとトマトを一口大に切り、赤玉ねぎをスライスします。
- ボウルに野菜を入れ、オリーブオイルとレモン汁を加え、塩と胡椒で味を調えます。
- 新鮮なバジルをちぎって散らし、全体を軽く混ぜます。
- お皿に盛りつけて完成です。
4. 余蒔きゅうりのピクルス
- 材料: 余蒔きゅうり、酢、砂糖、塩、マスタードシード、ディル
- 作り方:
- 余蒔きゅうりを細長く切り、塩を振って少し置いておきます。
- 酢、砂糖、塩を鍋に入れて沸騰させ、マスタードシードとディルを加えます。
- 熱いうちに余蒔きゅうりを瓶に詰めて、沸騰した液を注ぎます。
- 冷めたら冷蔵庫で保存し、翌日から食べられます。
以上のレシピは、余蒔きゅうりの特有の甘みと柔らかさを最大限に活かせる料理です。
シンプルでありながら、素材の良さを引き立てるものが多いです。
より詳細なレシピは、料理サイトや農園の公式SNSなどで公開されていることもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
よまききゅうりの種は手に入る?
会津余蒔きゅうりの種は、特に地域の伝統野菜として貴重なものであり、一般の流通ではあまり見かけないことがあります。
しかし、いくつかの方法で入手することが可能です。
入手方法
農家さんからの直接購入
会津地方で「会津余蒔きゅうり」を栽培している農家、特にリオリコ農園のような伝統野菜を守り育てている農園に問い合わせると、種の購入や分けてもらうことができる場合があります。
直接の連絡や訪問が必要ですが、これが確実な方法の一つです。
種子保存会や伝統野菜を扱う団体
地域の伝統野菜の保存活動をしている団体や種子保存会では、余蒔きゅうりの種を入手できることがあります。
これらの団体は、種の保存と継承を目的としているため、一般の栽培者にも種を提供することがあります。
インターネット通販
近年、一部のオンラインショップやプラットフォームで、伝統野菜の種を取り扱っているところもあります。
こうしたサイトでは、余蒔きゅうりの種が販売されていることもあるため、チェックしてみると良いでしょう。
栽培に関する注意点
余蒔きゅうりは、伝統的な栽培方法が大切にされており、現代の一般的なキュウリに比べて栽培にやや手間がかかることもあります。
そのため、栽培に挑戦する場合は、地域の農家や専門家からアドバイスを受けることが推奨されます。
その他の情報
種を入手した後の栽培方法や管理については、地域の農業指導所や専門書を参考にすると良いでしょう。
また、リオリコ農園や他の栽培者のSNSやブログでも、栽培の様子やコツがシェアされていることがありますので、それらを参考にするのもおすすめです。
よまききゅうりの育て方
「会津余蒔きゅうり」を育てるには、以下のポイントを押さえることが重要です。
この伝統的なキュウリの栽培は、一般的なキュウリと似ていますが、いくつかの特別な注意点があります。
1. 種まきと土壌準備
- 種まき時期: 余蒔きゅうりの種まきは、気温が十分に上がる春(4月~5月頃)が最適です。発芽温度は18℃以上が理想で、霜の危険がなくなった頃に植えると良いでしょう。
- 土壌: 水はけの良い肥沃な土壌を好みます。畑を準備する際は、堆肥や腐葉土をたっぷりとすき込み、土壌を豊かにしておきます。酸性土壌を避けるため、石灰を適宜施してpHを調整することも重要です。
2. 定植と間引き
- 苗の育成: 種をまいた後、発芽して本葉が2~3枚出た頃に間引きます。最終的には、株間を約30~50cm程度確保するのが理想です。
- 支柱の設置: 余蒔きゅうりはつる性植物のため、支柱やネットを利用して、しっかりとつるを絡ませるようにしましょう。これにより、果実が地面に触れず、病気を防ぐことができます。
3. 水やりと肥料
- 水やり: 乾燥に弱いため、土が乾かないように定期的に水を与えます。特に、開花期から果実の収穫期にかけては、水切れに注意が必要です。
- 肥料: 追肥は成長期に行います。実がつき始めたら、カリウムとリン酸を含んだ肥料を施すことで、果実の発育が促進されます。
4. 収穫
- 収穫時期: 収穫は開花後約10日程度が目安です。果実が若く、皮が柔らかい状態で収穫するのがポイントです。収穫が遅れると、果肉が硬くなり、味が劣化することがあります。
5. 病害虫対策
- 病気対策: うどんこ病やべと病に注意が必要です。予防として、風通しを良くし、葉に水がかかりすぎないようにします。また、定期的に病害虫防除剤を散布することも有効です。
- 害虫対策: アブラムシやウリハムシが発生することがあります。これらの害虫は、植物の成長を妨げるため、見つけ次第早めに対処しましょう。
6. 伝統的な栽培法
- 「会津農書」という江戸時代の農業書に基づいた伝統的な栽培法も参考にされています。これには、昔ながらの有機栽培や、土壌の特徴に合わせた栽培方法などが含まれます。
以上のポイントを押さえることで、健康で美味しい余蒔きゅうりを栽培することができます。
特に、伝統的な農法に関心がある場合は、地域の農家や専門家に相談しながら進めるのが良いため、生産者のアドバイスを聞いて栽培するといいでしょう。
このほかの会津伝統野菜
会津地方には、会津余蒔きゅうり以外にも多くの伝統野菜が栽培されています。
これらの野菜は、地域の気候や風土に適応し、長い歴史の中で受け継がれてきました。
以下に代表的な会津の伝統野菜をいくつか紹介します。
1. 会津丸なす
- 特徴: 会津丸なすは、丸い形をしたナスで、果肉が緻密で柔らかく、煮崩れしにくいのが特徴です。色も濃い紫色で、見た目にも美しい野菜です。煮物や焼き物に適しており、特に田楽にすると美味しいとされています。
- 栽培時期: 7月下旬から10月上旬が収穫期です。
2. 赤かぼちゃ(小菊かぼちゃ)
- 特徴: 小さめのかぼちゃで、果肉が黄色く甘みが強いのが特徴です。煮物やスープに適しており、ホクホクとした食感が楽しめます。会津地方では、お盆やお正月の料理に使われることが多い伝統的な食材です。
- 栽培時期: 8月下旬から収穫されます。
3. 庄右衛門いんげん
- 特徴: 庄右衛門いんげんは、細長いインゲンで、シャキシャキとした食感が特徴です。夏の野菜として、天ぷらや煮物、炒め物に広く利用されます。
- 栽培時期: 7月上旬から8月上旬が収穫期です。
4. 福光赤筋にんにく
- 特徴: 皮に赤い筋が入ったにんにくで、香りが強く風味豊かなのが特徴です。保存性が高く、薬味や調味料として幅広く利用されています。
- 栽培時期: 6月下旬から収穫が始まり、無くなり次第終了となります。
5. かおり枝豆
- 特徴: 甘みが強く香りの良い枝豆で、枝豆ご飯やお酒のつまみとして人気があります。一般的な枝豆よりも風味が豊かで、地域の特産品として愛されています。
- 栽培時期: 9月中旬から10月上旬が収穫期です。
6. 会津身不知柿(みしらずがき)
- 特徴: 種が少なく、果肉が柔らかくて甘い柿です。名前の通り「身知らず」のほど、豊かな果実をつけることから、非常に人気があります。秋の代表的な果物で、干し柿にも適しています。
- 栽培時期: 10月下旬から収穫が始まります。
7. 宇津野かぶ
- 特徴: 大きめで、甘みが強く、煮物や漬物に適したかぶです。特に冬場の保存食として漬物にされることが多く、地域の食文化に根付いています。
- 栽培時期: 11月上旬から12月上旬が収穫期です。
8. 舘岩赤かぶ
- 特徴: 鮮やかな赤色が特徴のかぶで、甘みがあり、煮物や漬物に適しています。特に、甘酢漬けにすると美しい赤色が映え、食卓を彩ります。
- 栽培時期: 10月下旬から12月上旬が収穫期です。
以上の伝統野菜は、会津地方の気候風土に適応し、長年にわたって受け継がれてきた貴重な食材です。
それぞれの野菜が持つ独特の風味と歴史は、地域の食文化の一部として大切にされています。
興味がある場合は、これらの野菜を栽培している農家や通販サイトを通じて入手することができ、家庭でその味を楽しむことができます!
会津余蒔きゅうり:福島県・会津の古来の伝統野菜のまとめ
このきゅうりは、福島県会津地方で長い歴史を持つ伝統的なキュウリです。
その皮の柔らかさと甘味が特徴で、他のキュウリにはない独特の食感と風味が楽しめますね。
一度は新種の普及によって姿を消しましたが、地元の熱心な農家や研究機関の協力によって復活し、現在ではリオリコ農園のような農家で大切に栽培されている希少な食材です。
地域に受け継がれてきたこの貴重な伝統野菜を、次世代へと継承していくための取り組みは、今後ますます重要になるでしょう。
興味がある方は、ぜひ、会津余蒔きゅうりの魅力を体験してみてくださいね。